合格できないのは「自分がダメだから」ではありません

面接で落ちてしまった経験のある人、スクールに通っているけれど「このままでは全然合格できそうにない」と焦っている人、最終面接までは行けるのに、なぜか最後で落ちてしまう人へ。

これまで数多くの受験生を見てきて実感しているのは、合格する人と不合格になる人の間に大きな差はないということです。

努力を誰よりもしているのに不合格になる人も、時間をかけて仕上げたエントリーシートが通らない人（書類が通らない人）もいます。それは、その人が劣っているからではありません。多くの場合、言葉の選び方や伝え方が少し違っているだけなのです。

私自身も、ダメ出しばかりで悩んでいました

受験生の頃、スクールの模擬面接で私は毎回「話が長い」と指摘されていました。けれど、どうすれば短く、論理的に、わかりやすく伝えられるのかまでは教えてもらえませんでした。もちろん、結論から話すことや、その後に理由や考えを述べて、結びの一言へという流れは分かっているものの、それでも難しく感じてしまい、「うまくいかない」を繰り返していました。

言いたいことは山ほどあるのに直し方が分からず、ダメ出しだけが積み重なって時間だけが過ぎていく…。私は本当に困っていました。

そこで、大学ノートに自分の言いたいことをひたすら書き出し続けました。気づけば3冊以上に。おかげで自分らしい言葉を掴め、本番で活きたのは事実ですが、莫大な時間とエネルギーを費やし、「もっと効率的な方法があれば…」と痛感しました。

ダメ出しで終わらせない。引き出す→提案する→具体化する

同じ思いをしてほしくない――その一心で、指導者になってから私は「ダメ出しは基本的にしない」方針を徹底しています。

まずは「何が言いたかったのか？」を丁寧に引き出す
もっと話せるネタがないかを一緒に探す
代替案・改善案を具体的に提案する（言い換え例まで）
「なぜそれで良くなるのか」理由をセットで伝える
成長点を認め、次のステップを明確にする

さらに、面接官の質問の意図、企業が本当に知りたいこと、面接官の本音まで解説します。面接は「質問＝正解」を返すテストではありません。相手の意図を汲まず、ただ質問に答えるだけでは、次の選考へは呼んでいただけません。

実は大差はない。では「JALやANAに合格する人」は何が違う？

JALやANAに合格する人に目立っているのは、能力の高さや特別な経歴ではなく、次の3つができていることです。

自分の伝え方の傾向を理解している（抽象的な質問になると伝えるのが難しい、苦手な質問になるとどうなりやすいか分かっている等）
面接官の質問に合わせて柔軟に対応できる（意図を掴み、そこまでの面接の流れ等に合わせて答え方を調整できる）
想いを整理し、シンプルな言葉で要点を外さない（長さではなく要点・順番・言い切り）

ほんの少しの「伝え方の工夫」が、結果を大きく変えます。

「JAL・ANAにご縁が無かった人」が陥りがちなこと

一方で、JAL・ANAにご縁が無かった人、最終試験で選ばれなかった人、書類が通らない人に共通しがちなポイントもあります。

他人の型を“丸暗記”してしまう（自分のタイプと合わず、本来、持ち合わせている良い部分が出せない。想定外質問で崩れる原因の１つ。）
質問の意図を掴めていない（聞かれたことに“だけ”答え、対話が広がらない。人柄が伝えられない。）
言いたいことが多すぎて要点がぼやける（伝える順番・結論・具体例の設計不足。話の引き出しが整理されていない。）
理想のCA像と自身のミスマッチに気づかない（「CAになるにはきっとこう言えばいいだろう…」と思い込む。自分らしい話にならない。）

これらは「能力不足」ではなく、伝え方の“戦略”の問題です。
この戦略を整えれば、言いたかったことが伝えられるようになり、おのずと結果は変わります。

まずは《面接タイプ診断》で、自分の傾向を知る

そこでおすすめしているのが、無料で受けられる「面接タイプ診断」です。わずか3〜5分で、あなたがどの傾向を持っているかを把握できます。
簡易的な診断ではありますが、自己理解のヒントとしては有益です。何故なら、自分のコミュニケーションの傾向が言語化されて説明されるからです。
自己流で自己分析をするよりも、自分史を遡っていろいろ振り返るよりも、簡単な自分を知る方法の１つです。
以下の4つのタイプそれぞれのどの傾向が強いのか、或いは2つ以上のタイプを併せ持っている人なのかも分かります。

情熱プレゼン型
論理整理型
共感コミュ型
自己演出型

診断結果にはタイプ別の改善ヒントも付いています。つまり、自分に合った直し方が最初から分かるのです。
早い段階で、この「自分の面接をもっと良くするために必要な情報」をぜひ活用していただきたいと思ってご用意しました。
ちなみに、タイプによる優劣はありませんし、実際のCAにもそれぞれのタイプの特長を活かして仕事をしていた方々を多く見てきました。
コミュニケーションの癖のようなものも、この診断をすると見えてくるものがあります。