【JAL・ANA】JALのAI面接とANAのAI面談は何が違う?AI選考時代に求められる伝え方を解説
JALやANAのCA採用では、近年、AIを活用した選考が取り入れられるようになっています。
JALではAI面接、ANAではAI面談という形で実施されることがあり、受験生の中には、
- AI面接とAI面談は何が違うの?
- 人が行う面接と何が違うの?
- AI相手には、どんな話し方をすればいいの?
- AIに評価されるための特別な対策が必要なの?
と不安に感じている方も多いと思います。
AI選考と聞くと、少し冷たい印象を持つ方もいるかもしれません。
けれど私は、AI選考は人間の面接官を置き換えるためのものというより、
できる限り公平な条件で、一人ひとりを理解するための仕組みとして導入されている部分もあるのではないかと感じています。
そして大切なのは、AIを攻略することではありません。
AI相手でも、人間相手でも、必要な情報をわかりやすく伝えられること。
この記事では、JALのAI面接とANAのAI面談の違い、AI選考で共通して見られやすいポイント、
そしてCA受験生が準備しておきたい伝え方について整理していきます。
【JALのAI面接】と【ANAのAI面談】は、実施されるタイミングが違う
まず押さえておきたいのは、JALとANAでは、AIを活用した選考が行われるタイミングに違いがあるという点です。
| 項目 | JAL | ANA |
|---|---|---|
| AI選考の名称 | AI面接 | AI面談 |
| 実施タイミング | エントリーシート提出後、指定期間内 | 一次面接通過後、最終面接前の指定期間内 |
| ES提出時 | ES提出 | ES提出+動画提出 |
| 特徴 | 選考初期に、書類だけでは分からない人物面を確認する | 一次面接後に、最終面接前の人物理解を補う |
JALは、エントリーシート提出後の比較的早い段階でAI面接を受けます。
一方、ANAはエントリーシート提出時点で動画提出があり、その後、一次面接を通過した方が、最終面接前のタイミングでAI面談を受ける流れになっています。
つまり、同じAIを活用した選考であっても、選考全体の中で置かれている位置が違うのです。
この違いを理解しておくと、JALとANAそれぞれの準備の仕方も整理しやすくなります。
JALのAI面接の特徴
JALのAI面接は、エントリーシート提出後に指定期間内で受ける形式です。
JALのAI面接では、回答時間が限られていることが大きな特徴です。
たとえば、60秒以内で回答する形式の場合、限られた時間の中で、
- 結論
- 状況
- 自分の行動
- 結果
- 学びや強みへのつながり
を分かりやすく伝える必要があります。
60秒は、実際に話してみると思っている以上に短いです。
そのため、話したいことをすべて詰め込もうとすると、焦って早口になったり、結論がぼやけたり、最後まで話し切れなくなったりします。
JALのAI面接では、短い時間の中で、必要な情報を整理して伝える力が重要になります。
JAL AI面接で意識したいこと
- 結論を先に伝える
- 話す内容を欲張りすぎない
- 主語を明確にする
- 状況・行動・結果・学びまでを簡潔に入れる
- 声のトーン、表情、話す速度を安定させる
- JALらしい安心感や信頼感につながる経験を整理する
JALのAI面接は、ただ明るく話せばよい選考ではありません。
短い時間の中で、この人はどんな考え方をする人なのか、どのように行動する人なのかが伝わるように準備しておくことが大切です。
ANAのAI面談の特徴
ANAでは、エントリーシート提出時に動画提出が行われます。
そのため、ANAは選考の初期段階で、文章だけではなく、受験生の表情や話し方、雰囲気も確認していると考えられます。
その後、一次面接を通過した方が、最終面接前にAI面談を受ける流れです。
受験生から共有された情報では、ANAのAI面談は、人のようなアバターを相手に面談を行う形式で、
2回までやり直しができ、合計3回まで受けられる形式だったと聞いています。
また、その中から自分で提出するものを選べる形式だったようです。
この点は、JALのAI面接との大きな違いです。
JALは限られた時間の中で、その場で分かりやすく伝える力が問われやすいのに対し、
ANAのAI面談では、自分の考えを整理し、より伝わる言葉を選ぶ力も大切になってくると感じます。
ただし、やり直しができるから簡単というわけではありません。
むしろ、複数回受けられるからこそ、
- どの回答が一番自分らしく伝わっているか
- 話の内容に一貫性があるか
- 表情や声の印象が自然か
- 一次面接までに伝えてきた自分像とずれていないか
を自分で見極める必要があります。
ANA AI面談で意識したいこと
- ES・動画提出・一次面接との一貫性を保つ
- 自分らしい言葉で話す
- やり直し前提でも、丸暗記の話し方にしない
- ANAらしい努力と挑戦、成長する姿勢が伝わる経験を整理する
- 回答を選ぶ際は、完璧さよりも自然さと分かりやすさを重視する
ANAのAI面談では、きれいに整えすぎた回答よりも、その人らしさや、これまでの選考で伝えてきた人物像との一貫性が大切になると感じます。
AI選考は、人間の面接をなくすためのものではない
AI面接やAI面談が導入されると、
「人が見てくれないのではないか」
「AIに落とされるのではないか」
と不安になる方もいると思います。
けれど、私はAI選考は人間の面接をなくすためのものではなく、人間の面接官がより必要な部分を見るための仕組みでもあると感じています。
以前のCA採用では、エントリーシートの後に、5〜6名程度のグループ面接、2名程度の少人数面接、最終個人面接という流れが多く見られました。
最近では、エントリーシート提出時やその後の段階で、AI面接や動画提出、AI面談などが行われるようになっています。
その分、対面での面接では、
- ESに書かれた内容の深掘り
- 行動の背景
- 判断基準
- 価値観
- 会社との相性
を確認する質問が増えているように感じます。
つまり、AI選考によって、基本的な話し方や非言語の印象、回答の一貫性などを事前に確認できるようになったことで、
対面の面接では、より人にしか見られない部分に時間を使えるようになっているのかもしれません。
AIが得意なこと、人にしかできないこと
AI選考と人間の面接には、それぞれ得意なことがあります。
| AIが得意なこと | 人にしかできないこと |
|---|---|
| 同じ基準で情報を確認する | 空気感や雰囲気を感じ取る |
| 表情・声・話す速度などを安定して確認する | 「一緒に働きたい」と感じる |
| キーワードや回答内容から必要な情報を集める | 価値観や背景に共感しながら対話する |
| 回答同士の一貫性を確認する | その場のやり取りから人柄を感じ取る |
| 評価すべき点や改善すべき点を見落としにくい | 組織との相性や成長可能性を感じ取る |
AIであれば、表情、声のトーン、間の取り方、話す速度、視線、口癖など、一定の観点を安定して確認することができます。
人間の面接官であれば、前後の受験生との比較、面接時間帯、面接官の疲労、相性などによって、どうしても印象にばらつきが出ることがあります。
一方でAIは、評価すべき点を見逃さず、逆にマイナスにつながる部分も見落としにくいという特徴があると考えられます。
これは受験生にとって怖いことのように感じるかもしれません。
でも、別の見方をすれば、面接官との相性や偶然に左右されにくく、できる限り公平に情報を集める仕組みとも言えます。
AI選考では、追加質問が行われることを前提にする
近年のAI面接やAI面談では、あらかじめ決められた質問に答えて終わりではなく、回答内容に応じて追加質問が行われることがあります。
ここで大切なのは、追加質問を「深掘りされている」と捉えすぎないことです。
もちろん、受験生から見ると深掘りのように感じることもあります。
ただ、AI選考では、評価に必要な情報を集めるために、追加質問が行われていると考える方が分かりやすいと思います。
たとえば、
「アルバイトでリーダーをしていました」
とだけ答えた場合、そこにはまだ多くの情報が足りません。
- どんな職場だったのか
- 何人くらいのチームだったのか
- どんな課題があったのか
- 自分は何をしたのか
- その結果どうなったのか
- そこから何を学んだのか
こうした情報が不足している場合、AIは判断に必要な情報を集めるために追加で質問を行うと考えられます。
そのため、AI選考では、最初から必要な情報を分かりやすく渡す意識が大切です。
AI選考で大切なのは、状況・行動・結果・学びまで伝えること
AI選考では、ただ「頑張りました」「工夫しました」と話すだけでは伝わりにくくなります。
大切なのは、次の流れで話すことです。
- 状況|どんな場面だったのか
- 行動|その中で自分が何をしたのか
- 結果|その行動によって何が起きたのか
- 学び・強み|その経験から何を学び、自分のどんな強みにつながったのか
たとえば、次のように整理します。
新人教育にばらつきがあり、スタッフによって接客対応に差が出ていたため、私は指導内容をまとめた簡単なチェックリストを作成しました。
その結果、新人が覚えるべきことが明確になり、教育期間を短縮することができました。
この経験から、チーム全体を見ながら仕組みを整える力を身につけました。
このように話すと、
- どんな状況だったのか
- 自分が何をしたのか
- どんな結果につながったのか
- その経験がどんな強みにつながっているのか
が分かりやすく伝わります。
これはAI相手だけでなく、人間の面接官にも伝わりやすい話し方です。
AI相手だからこそ、主語を明確にする
日本語は、主語を省略しても意味が通じる言語です。
たとえば、
「改善しました」
「工夫しました」
「提案しました」
だけでも、人間同士の会話であれば、文脈から意味が伝わることがあります。
けれどAI選考では、
- 誰が改善したのか
- 何を工夫したのか
- どのように提案したのか
が明確な方が理解されやすいと考えられます。
そのため、AI選考では、あえて主語を入れて話すことをおすすめします。
売上が落ちていたので改善しました。伝わりやすい例
私はアルバイト先の売上が落ちていることに気づき、商品の配置を見直す提案をしました。
「私は」「私が」「私はその時」といった主語を入れることで、自分の行動が明確になります。
AI選考では、相手に推測させない話し方を意識しましょう。
聞かれたこと以外を欲張って話しすぎない
AI選考では、聞かれたことに対して、必要な情報を簡潔に答えることも大切です。
たとえば、
「最近頑張ったことは何ですか?」
と聞かれているのに、
- 志望動機
- 自己PR
- アルバイト経験
- 留学経験
- 将来の夢
まで一度に話そうとすると、かえって伝わりにくくなります。
AI選考では、質問ごとに集めたい情報があります。
だからこそ、欲張って全部を盛り込むのではなく、その質問で聞かれていることに対して、必要な情報をわかりやすく答えることが大切です。
面接対策では、たくさん話せるネタを用意することも大切です。
ただし、本番では、用意したものを全部出すのではなく、聞かれた質問に合わせて選んで話す力が求められます。
AI選考は、早く終わればよいわけではない
AI面接やAI面談では、受験者によって質問数や所要時間に差が出ることがあります。
これは、必要な情報を集めるために追加質問が行われるためです。
そのため、
- 友人より時間が長かった
- 質問数が多かった
- 思ったより早く終わった
というだけで、一喜一憂する必要はありません。
時間が長いから高評価、短いから低評価というものではありません。
大切なのは、所要時間ではなく、必要な情報が分かりやすく、一貫して伝わっているかです。
AI選考では、他の受験生と所要時間を比べるより、自分の回答に、
- 状況
- 行動
- 結果
- 学びや強みへのつながり
が入っていたかを確認する方が大切です。
AIを攻略しようとするより、普段の話し方を整える
AI選考では、表情、声のトーン、間の取り方、話す速度、視線、口癖、回答の構造、一貫性など、さまざまな情報が総合的に扱われていると考えられます。
つまり、AI選考では、普段の話し方や伝え方の癖が見えやすくなります。
- 緊張すると早口になる
- 「えー」「あのー」が多くなる
- 話が長くなる
- 主語が抜ける
- 結論が最後になる
- 抽象的な言葉が多くなる
こうした癖は、AI相手でも人間相手でも、伝わり方に影響します。
だからこそ、AI選考の対策で大切なのは、AIに好かれる特別な答えを作ることではありません。
AIを攻略しようとするより、普段の話し方や伝え方を整える方が近道です。
これは、CAの仕事にも通じています。
機内では、限られた時間の中で、お客様に必要な情報を分かりやすく、安心感を持って伝える必要があります。
声のトーン、話す速度、表情、間の取り方、言葉選びは、すべてお客様の安心感につながります。
AI選考で見られているものの多くは、単なる面接テクニックではなく、CAとして働く上で必要になるコミュニケーションの土台でもあるのだと思います。
JAL・ANAの企業研究も、AI選考対策につながる
AI選考で話す内容を整えるためには、企業研究も欠かせません。
なぜなら、同じ経験を話す場合でも、JALとANAでは伝えたい角度が少し変わるからです。
JALでは、安心感、信頼、感謝、日本のおもてなし、チームで品質を守る姿勢。
ANAでは、努力と挑戦、成長、チームスピリット、自分から前に進む姿勢。
どちらの会社にも共通してCAとしての素養は求められますが、企業文化や大切にしている価値観には違いがあります。
AI選考で話す内容にも、ESや面接で語る内容にも、その違いを理解したうえで一貫性を持たせることが大切です。
JAL・ANAをさらに深く知りたい方へ
JALとANAの社風や価値観、面接で評価される人物像について、それぞれ独立した企業研究記事として詳しくまとめています。
企業研究は暗記ではなく、「自分がどちらの価値観に共感するのか」を整理する作業です。
志望動機や自己分析にも、ぜひ活用してください。
まとめ|AI選考時代に必要なのは、特別なテクニックではない
JALのAI面接とANAのAI面談は、実施されるタイミングや形式に違いがあります。
JALはエントリーシート提出後の早い段階でAI面接を行い、ANAはエントリーシート提出時に動画を提出した上で、一次面接後にAI面談が行われます。
同じAIを活用した選考でも、選考全体の中での役割は少しずつ異なります。
ただし、共通して大切なのは、
- 具体的に話すこと
- 主語を明確にすること
- 聞かれたことに答えること
- 状況・行動・結果・学びまで整理すること
- 表情や声のトーン、話す速度まで含めて伝わり方を整えること
です。
AI選考時代に求められるのは、特別な裏技ではありません。
相手に推測させず、必要な情報を、わかりやすく、順序立てて伝える力。
それはAI相手でも、人間相手でも変わらない、コミュニケーションの基本です。
AIを攻略しようとするより、普段の話し方や伝え方を整えること。
その積み重ねが、JALやANAの面接でも、あなたらしさを伝える力につながっていきます。
面接官が見ている評価軸については、こちらの記事で詳しく解説しています。CA面接で見られている6つの評価軸|面接官が見ているCAの素養
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この記事の執筆・監修者
長尾 円
『CA面接合格メソッド』代表。JAL・ANAの両社から内定を得た経験をもとに、現在はCA受験生向けに面接対策・ES対策・コミュニケーション指導を行っています。
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