CAのWEBエントリーシート「書く欄がない」は書かなくて大丈夫?|指示を正しく読むこともCA受験
CAのWEBエントリーシート「書く欄がない」は書かなくて大丈夫?|指示を正しく読むこともCA受験
CA受験生のチャットグループやSNSでのやり取りを見ていると、ときどき気になる相談があります。
「TOEICを受けたけれど、結果が出るのがES締切後です。どこかに“結果待ち”と書いた方がいいですか?」
「歯列矯正中なのですが、治療終了予定を書いておいた方がいいですか?」
「派遣社員として働いていた期間がありますが、職歴欄には“正社員のみ記入”と書かれています。どこか別の欄に書いた方がいいですか?」
こうした相談に共通しているのは、
「書く欄がないけれど、どこか別の場所に書いておいた方がいいのでは?」
という不安です。
でも、私はまず、
「なぜ、その情報を書く欄が設けられていないのか」
を考えてみてほしいと思っています。
最近のCA採用では、WEBエントリーシートで必要な情報を項目ごとに入力する形式が一般的です。
企業側は、
- 学歴
- 職歴
- 資格
- 志望動機
- 経験
など、選考や手続きに必要な情報を考えたうえで、入力項目を設定しています。
だから、「書く欄がない=どこか別の欄を探して書く」ではありません。
むしろ、記入欄がないのであれば、
「今の段階では、この情報は記入しなくても問題ないのだ」
と素直に受け取ってよいケースも多いのです。
面接官がどんな評価軸で受験生を見ているのかを整理した記事はこちら。
CA面接で見られている6つの評価軸|面接官が見ているCAの素養
「書く場所がないから、どこかに書こう」は本当に必要?
一昔前の就職活動では、手書きの履歴書や、自由度の高い職務経歴書を使うことが多くありました。
そのため、
「書けるスペースがあるなら、アピールしたいことを書いておこう」
「少し関係がなくても、どこかに補足しておこう」
という発想が生まれやすかったと思います。
でも、現在のWEBエントリーシートは少し違います。
企業が必要な情報をあらかじめ項目として設定し、応募者はその項目に沿って入力します。
自由記入欄や備考欄そのものが設けられていないケースも少なくありません。
つまり、
「空いているところに何でも書いていい応募書類」ではなく、企業から指定された情報を、指定された場所に入力する仕組み
になっています。
だからこそ、資格について聞かれていない設問に資格の話を書く。
自己PR欄に、本来そこで聞かれていない補足情報を入れる。
別の質問の回答に、どうしても伝えたい情報を押し込む。
といったことは、慎重に考えた方がよいと思います。
アピールしようとした行動が、逆に、
「指示された形式で情報を提出できない人」
という印象につながる可能性もあるからです。
TOEICの結果が締切に間に合わない場合
特によく相談を受けるのが、TOEICなどの英語資格です。
たとえば、
「直近でTOEICを受験しましたが、結果が出るのがES提出期限の後です」
「まだ希望スコアには届いていませんが、現在勉強中であることを書いておきたいです」
というケースです。
受験生側からすると、
「ここまで勉強しているのだから、それを伝えておきたい」
「何も書かなかったら、英語の準備をしていないと思われるのでは?」
と不安になる気持ちは分かります。
でも、企業側から考えてみると少し見え方が変わります。
CAを本気で目指し、募集時期に関係なく以前から英語資格を準備している人もいます。
一方で、募集を見つけて、
「受けてみよう」
と応募を決める人がいても、それ自体は問題ありません。
事前に準備してきた方であれば、応募時点ですでに提出できる英語スコアを持っているでしょう。
一方、直近の試験結果がまだ出ていない場合には、現時点で書ける情報だけを正確に入力すればよいのです。
企業側が、その応募者の英語力についてさらに確認したいと思えば、
- 面接で直接確認する
- その後の選考で別の方法で英語力を見る
- 別途、資格試験の受験や結果提出を案内する
など、必要に応じて確認する手段があります。
だから、
「今ここに書かなければ、もう英語力を評価してもらえない」
と考えて、別の設問に無理に書き足す必要はありません。
歯列矯正中だからといって、不採用になるわけではありません
歯列矯正についても、同じようなご相談があります。
「現在ワイヤー矯正中です。○年○月に治療終了予定だと、どこかに書いておいた方がいいですか?」
本人にとっては、とても気になることだと思います。
でも、歯列矯正をしていること自体を理由に不採用になるわけではありません。
実際、私のJAL同期にも、ワイヤー矯正中に内定をもらった人がいました。
その後、会社側と、
- 矯正がいつ終了するのか
- 訓練開始時期はいつなのか
などを確認しながら、入社時期を調整しています。
企業側が、
「ぜひ採用したい」
と考える人材で、入社や訓練にあたって矯正について確認する必要があれば、選考中や内定後に本人へ確認することができます。
ですから、
本人が気になっているからという理由だけで、企業から求められていない情報を別の設問にまで先回りして書く必要はありません。
必要であれば、内定後に会社へ相談することでも間に合うケースがあります。
「正社員の職歴のみ記入」と書かれていたら、そのまま受け取って大丈夫
既卒採用のWEBエントリーシートでは、職歴の入力欄に、
「正社員としての職歴のみ記入してください」
といった指定がされるケースもあります。
すると、
「派遣社員として働いていた期間は、どこに書けばいいですか?」
「アルバイト経験しかないのですが、不利になりますか?」
と不安になる方がいます。
でも、ここでもまず、
企業から書かれていることを、そのまま素直に受け取って大丈夫です。
「正社員の職歴のみ」と指定されているのであれば、派遣社員やアルバイトの期間を別の設問へ無理に書く必要はありません。
もちろん、
派遣社員やアルバイトだったから、それだけで不採用になるという意味でもありません。
企業がなぜ正社員の職歴だけを入力項目として設定しているのか、その理由を受験生側が正確に知ることはできません。
たとえば、
入社後の社会保険等の手続きに必要な情報として取得しているのかもしれません。
あるいは、そもそも選考上、学歴や職歴の形態そのものをそれほど重視していない企業もあるでしょう。
大切なのは、
「書くよう求められていない=書かないと不利になる」
と勝手に変換しないことです。
記入欄がないのであれば、
「これは今の段階では記入しなくても問題ない情報なのだ」
と受け取ってみてください。
本当に企業側が確認する必要のある情報であれば、その後の選考や入社手続きの中で確認されます。
「必須」「望ましい」「記載なし」を、自分で別の意味に変えない
CA採用では、募集要項の表現について不安になる方も多いです。
たとえば英語資格について、
「TOEIC600点以上必須」
と書かれている場合と、
「TOEIC600点以上が望ましい」
と書かれている場合では、意味が違います。
「望ましい」と書かれているのに、
「実質600点ないと受からないらしい」
というSNSの情報を見て、自分の中で「必須」と読み替えてしまう方もいます。
でも、まず基準にしてほしいのは、企業が公式に出している情報です。
「必須」と書かれているなら必須。
「望ましい」と書かれているなら、まずはその表現どおりに受け取る。
企業側が、総合的な人物評価やほかの方法で英語力を見る可能性もあります。
受験生側で勝手に条件を厳しくしたり、反対に都合よく解釈したりせず、
書かれている情報を、まず正確に読むこと
が大切です。
「書かなくていい」は、すべての中途採用に当てはまる話ではない
ここで一つ、区別しておきたいことがあります。
たとえば採用人数が1名、2名といった一般企業の中途採用では、話が変わる場合があります。
即戦力となる人材を探している企業であれば、
- これまでどのような仕事をしてきたのか
- 何年の経験があるのか
- どんな実績や専門性があるのか
- 特記事項として何を伝えるべきか
といったことが採用判断の重要な材料になります。
その場合には、職務経歴書などを使って、自分の経験や実績を自分から分かりやすくアピールすることも必要です。
一方、CA採用では、一度の採用に非常に多くの応募が集まることがあります。
その中から選考を進めるために、企業側も、
「何を応募者から取得する必要があるのか」
を考えたうえで、WEBエントリーシートの項目を設定しています。
資格について聞く。
正社員としての職歴だけを聞く。
ある情報については、そもそも記入欄を設けない。
その一つひとつに、企業側なりの理由があるはずです。
だからこそ、受験生側が、
「これも知ってもらった方が有利かもしれない」
と考えて、企業が設けていない自由記入欄を自分で作るような感覚で、別の設問に情報を入れていく必要はありません。
CA採用では、エントリーの段階から「指示を正しく理解する」ことが大切
ここは、私がとても大切だと考えているところです。
CA受験では、面接だけが評価の場ではありません。
エントリーの段階でも、
- 案内を正しく読む
- 必要な情報を正確に入力する
- 指定された形式を守る
- 分からないことを勝手に補完しない
という基本的な姿勢が大切です。
航空業界では、決められた手順や情報を正しく理解することが安全にも直結します。
私はJAL在籍時、本社で業務マニュアル作成にも携わっていました。
その経験からも感じるのは、
「書かれている情報を、そのまま正確に理解できること」
の重要性です。
航空業界の仕事では、
「多分こういう意味だろう」
「書いていないけれど、こうしておけばいいだろう」
という自己流の解釈が、いつでも良い結果につながるわけではありません。
必要な情報を確認し、決められたルールを理解し、その内容に沿って行動する。
そして、本当に分からない場合には確認する。
この基本姿勢は、CA受験のエントリー段階にもつながっていると私は考えています。
SNSや受験生同士のアドバイスより、まず企業の一次情報を見る
受験生同士で情報交換をすること自体は悪いことではありません。
同じ時期に受験している人の話が参考になることもあるでしょう。
ただし、
「私はこう書きました」
「スクールでこう言われました」
「チャットでは、ここに書くのがいいと言われました」
という情報は、あくまでもその人の経験や考えです。
その人が採用担当者でない限り、その企業が実際にどのような意図でWEBエントリーシートを設計したのかまでは分かりません。
だからこそ、
まず企業が正式に出している募集要項、WEBエントリー画面、FAQ、案内メールを確認する。
そのうえで、必要な情報を必要な場所に入力してください。
他人のアドバイスを聞いた結果、
企業の指示よりも、SNSやチャットグループの意見を優先してしまう。
という状態にはならないようにしたいところです。
「書かない」と「確認しない」は違います
ここも大切です。
「記入欄がないなら、何も考えなくていい」
という意味ではありません。
たとえば、
自分が応募条件を満たしているのか判断できない。
必要書類について案内を読んでも分からない。
選考参加に関わる重要事項について確認が必要。
という場合には、企業側へ問い合わせることが必要になることもあります。
ただし、
「企業から求められていない情報を、別の設問に勝手に書き足すこと」
と、
「本当に判断できない重要事項を、企業へ確認すること」
は別です。
前者は自己判断で情報を追加すること。
後者は、企業の正式な案内に従うために確認することです。
この違いを意識してみてください。
まとめ|求められた情報を、求められた場所に正確に書く
CAのWEBエントリーシートで、
「このことも伝えておいた方がいいのでは?」
「書く欄がないけれど、どこかに書いた方がいいのでは?」
と不安になることはあると思います。
そんなときは、一度、
「企業は、この情報を今の段階で記入するよう求めているだろうか?」
と考えてみてください。
TOEICの結果がまだ出ていない。
歯列矯正中である。
派遣社員やアルバイトとしての職歴がある。
本人にとって気になる情報でも、企業側が入力項目を設けていないのであれば、別の設問へ無理に書き足す必要はないケースがあります。
企業が本当に確認する必要のある情報なら、その後の選考や手続きの中で確認することもできます。
大切なのは、
求められた情報を、求められた場所に、求められた形式で正確に提出すること。
そして、分からないことがあれば、まず一次情報を確認し、それでも判断できない重要事項だけを適切に問い合わせることです。
「書く欄がないから、書ける場所を探す」のではなく、「書く欄がないという情報も、そのまま受け取る」。
これも、CA受験で大切にしてほしい判断の一つです。
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この記事の執筆・監修者
長尾 円
『CA面接合格メソッド』代表。JAL・ANAの両社から内定を得た経験をもとに、現在はCA受験生向けに面接対策・ES対策・コミュニケーション指導を行っています。
単なる受験テクニックではなく、「面接官視点でどう伝わるか」「評価されるポイントはどこか」を大切にしながら、新卒・既卒を問わず、一人ひとりの強みを言語化して「自分の言葉で話せる状態」に整えるサポートを行っています。
このブログでは、CA受験生が長く参考にできるよう、JAL・ANAを中心とした採用情報、面接対策、ES対策、選考の考え方をわかりやすく発信しています。
すみだ経済新聞「キーパーソンインタビュー」にて、長尾円の特集インタビュー記事が全3回にわたり掲載されました。詳しくはプロフィールページに掲載しています。
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